〇〇信仰について

八幡さんについて

ほぼ全国にお宮が存在するといわれているのが八幡さんです。全国約11万の神社のうち、八幡さまが最も多く、4万600社あまりのお社(やしろ)があります。

八幡神社は、八幡大神(応神天皇)を主祭神として、応神天皇の母神である神功皇后と比売大神を御祭神としています。

その発祥は大分県の宇佐神宮です。宇佐神宮は4万社あまりある八幡さまの総本宮です。

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応神天皇は国家の発展に力を尽くされました。応神天皇の時代は大陸からの文化が入り始めた頃でした。仏教の伝来とともに朝鮮半島から産銅や鍛冶の技術者たちも渡来し、応神天皇はこれらの文化を積極的に取り入れました。帰化人の奏一族の氏神が八幡社になったのもこのためだといわれています。東大寺の大仏建立には八幡神とともに上記の帰化人も尽力して、八幡神は鍛冶の神様ともなりました。

平安時代には国家の守護神として、「われ都近き男山の峯に移座して国家を鎮護せん」と都の裏鬼門の方角にある男山に鎮座することを託宣し勧請されました。これが現在の石清水八幡宮です。石清水八幡宮は朝廷から篤く崇敬され、伊勢の神宮につぐ「第二の宗廟」と称されました。

この石清水八幡宮で元服の儀をあげたのが八幡太郎義家として有名な源義家です。

源義家の父、源頼義は、源氏の頭領として八幡神を源家の氏神として、鎌倉に勧請しました。のちに源頼朝が鎌倉幕府を開いて現在の場所に祀ったのが鶴岡八幡宮です。

以後は清和源氏の足利氏・徳川氏・今川氏・武田氏などの源氏諸氏族から氏神として崇敬されたため、武神・弓矢の神・必勝の神とされ、全国各地で祀られていきました。

また、応神天皇と神功皇后が母子であることから、神徳には安産・育児も加えられています。多くの神徳をもっていることも八幡信仰の広がりのもとになっているかもしれません。